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ホルムズ海峡閉鎖の企業への影響とBCM対策
令和8年5月1日 セリングビジョン株式会社
ホルムズ海峡の閉鎖は、日本の原油輸入の約9割、LNGの約6%に影響し、燃料高騰、物流コスト上昇、素材不足による製造業の停滞を招いております。政府は備蓄放出と補助金や、外交による調達先(米国などの北米、南米、南-中央アジア、豪州など)からの確保に取り組み、企業は調達先分散や在庫積み増しと,サプライチェーンの確保が必要となっております。長期化すれば1年で実質GDP0.65%低下、物価1.14%上昇の懸念があると試算も出され、金利・為替の調整など、金融市場の安定化への対応に迫られております。
【日本企業への主な影響】
・エネルギー・素材高騰:原油価格高騰によるガソリン・電気・ガス料金の急騰。ナフサ不足によるプラスチックなど素材価格の急騰。
・サプライチェーン断絶:中東依存度の高い原油、化学原料(ナフサ)などの安定調達が困難に。
・物流・製造の停滞:海上輸送の迂回による運賃上昇と、部品・原料不足による生産調整。
【政府の対策】
・国家備蓄の放出:民間備蓄と合わせて数ヶ月分のエネルギーを確保しつつ放出。
・ガソリン補助金の継続・強化:燃料高騰の衝撃を和らげる。
・外交・情報収集:米国等と連携し、海上安全確保と情勢の緩和を模索。 また首相のリーダーシップによる諸外国の調達先との通商外交取引の取り組み。
【企業の対策】
・調達先の地理的分散:米国やアジア、中南米など、非中東地域からの輸入へ切り替え。
・在庫の積み増し:輸送遅延に備え、商材・原料の在庫を増やす。パートナー企業との交渉。
・安全対策:周辺航行船舶の避難、従業員の安全確保、代替輸送ルートの確保。
【エネルギー企業がすぐすべきこと】
・代替供給ルートの確保:ホルムズ海峡を通らないルートの開拓と、在庫の最適化。
・備蓄放出と原子力等へ代替強化:電力会社は原子力・水力の安定電源稼働と原発再稼働、石油会社は石油備蓄放出。
・省エネルギーの呼びかけ:電気、ガス、ガソリン、灯油等の省資源、省エネルギーの励行。
・迅速な情報収集:中東など地政学リスクの情報を収集分析し、供給途絶シナリオのBCM策定。
【見通し】
米国とイランの交渉次第でホルムズ海峡閉鎖が長期化すれば1970年代のオイルショックと並ぶショックもあり得ると留意すべきかも知れません。原油派生製品の在庫が切れた半年後には経済活動への深刻な影響が想定されるとみられます。日本の政財界で協力一致して実施した1970年代から行われた石油代替エネルギーの開発や原子力開発、運転の大きな成果が試されます。いずれにしても脱石油・脱中東依存が喫緊の課題となります。
以 上
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