迅速な首相の?石油備蓄放出を評価する
〜半世紀前の石油ショック後の対策を活かすべき〜



令和8年3月12日
セリングビジョン株式会社

 イスラエル、米国のイランへの大規模攻撃により、イランはホルムズ海峡を閉鎖し、アラブ諸国で繋がりの深い湾岸諸国国内への爆弾投下も開始した。もともとイランはロシアに武器輸出しウクライナ戦争を支援していると言われ、ハマス、フーシ、ヒズボラなど地域の反イスラエル攻撃の後ろ盾とも指摘されている。振り返ればロシアのウクライナ侵略を機に国際情勢は混迷を深め、戦火は中東イラン、湾岸諸国にも広がり、ホルムズ海峡の封鎖が現実のものとなり、世界のエネルギー安全保障の危機を再認識させている。

 高市首相は、国家石油備蓄を16日にも放出することを表明した。国際エネルギー機関(IAE)と連携をとりつつ、最初に日本単独で民間放出とともに国家備蓄を市場放出するインパクトは大きい。日本への原油輸入の大幅削減が見通される中、的確で迅速な危機対策と評価したい。これは1978年の,制度創設後、本格的に備蓄放出する初めてのケースである。価格抑制策とあいまってガソリン、軽油、重油、灯油の急騰が緩和されることを期待したい。国民生活や産業を支えるエネルギー安定供給、価格コントロール政策であり、実効性に期待したい。
 かつて半世紀前、1973年以降のOPEC産油国による原油輸出制限では、無資源国日本は物価が30%も上がり、物不足のデフレと狂乱物価インフレの、スタグフレーション(不景気、高インフレ)が日本経済を襲った。その後、対策として準国産エネルギーの原子力発電を開発拡大し、燃料調達先や燃料(原油以外のLNG、石炭燃料)や水力の多様化でポリティカルリスクを抑え、国家・民間備蓄も進めてきた。
電力ガス石油の各団体や経済団体連合会など産業界も原油備蓄に率先して当たってきたが、今回、高市首相のリーダーシップでその成果が出ることを祈りたい。


以 上


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