北京事務所長が北京でのBCTシンポジウムに参加
(最新のBCTの情報交換と研究成果発表。当日の写真も掲載)

                           

平成20年3月10日
セリングビジョン株式会社


 当社北京事務所長・張晶磊は3月8日、9日に、国家漢弁と対外経済貿易大学との共催、外研社と高等教育出版社の後援による「全国商務漢語試験BCTシンポジウム」に参加しました。中国国内のBCT受託大学の先生たちと百名ほどが一堂に会して、中国国内及びシンガポール、韓国、日本でのBCTの普及について、下記のテーマをめぐって、議論しました。
○ BCTに関するPR及び普及
○ BCTに関する試験業務及びその専門人材の養成
○ BCTとHSKとの比較
○ BCT要綱、単語の範囲、試験問題のデータベース及び試験問題についての分析

1 会議の冒頭、国家漢弁の趙国成副主任は、祝辞を述べられました。
<趙国成副主任の祝辞の要旨>

  • 外国人が中国語を勉強する動機は、就職と自身の素質の向上のためなどです。
  • BCTの特徴は、語学の経済とビジネス活動の結びつきにあります。ですから、教材、出版、研究開発は、BCTを成功させる重要な領域です。
  • 今後、BCTの普及に関しては、下記の三つのことを重点的に行います。


  1. 市場を重視すること、すなわち顧客のニーズ、及び激変している市場に応じて、BCTを普及するという意識を関係者が持つことです。
  2. 教育、教材出版、教師の養成によって、BCTを支援すること。今後ともBCTの受託機関を選定する場合には、この3点を重点的に考えていきます。
  3. BCTと関連する制度の標準化 すなわち中国語教師の養成基準、中国語能力の評価基準、国際的に通用する試験要綱の制定


  • 孔子学院の設立と活動について次のように考えております。

今現在、世界各国には232箇所の孔子学院があります。在籍の学生数は4~5万人にのぼります。毎年100万人の外国人は、現地で孔子学院の活動に参加しています。特に各国の孔子学院は現地の企業、会社、経済組織と交流関係を持っています。日本で、一番成功している孔子学院は愛知大学の孔子学院です。その特徴は、自己資金で運営され、収支のバランスが良いことです。在籍の学生数は1500名です。


 2 次に、対外経済貿易大学の書記長・王玲氏は対外経済貿易大学のBCT普及について話をしました。
<王玲書記長の話の要点>

  • BCTを普及するに当たってまず創新する意識を持つことです。昨年は対外経済貿易大学は中国国内で、BCTを受験した一番多い大学です。今までは、教育(中国語を教授すること)、出版(BCTに関するテキスト及び問題集の出版)および試験といった3点セットでBCTをPRし、普及してきました。
  • これからも北京市に進出する外国企業を対象にBCTの宣伝、受験生の増加に重点的に行っていきます。特に在北京市朝陽区の世界の著名企業を訪問し、教育+関係教材+試験というワンセットのプログラムで、BCTのカスタマーにアプローチしていきます。



3 BCT会議に参画してのセリングビジョンとしての感想、印象と要約

  • 2日間の会議で、全国のBCTの受託大学の先生達と、寝食とともにBCTについて議論し、研究することができ、非常に有意義なプログラムにご参加させていただきました。大勢のBCTの専門家及び大学、出版社の招聘を受けて、今後日本のBCTの市場のニーズに応えて、関係書物、BCTテキスト、BCTのカリキュラム、BCTの問題集、BCTの教師の養成基準、BCTの教師の資格認定基準など、各提携機関を訪問することとなりました。また当社は国家漢弁指定のYCT(子供・青少年中国語能力検定)の日本事務局であるため、YCT関係の諸サービスを日本のお客様に提供していきたいと、張所長は今回の会議で話をしました。
  • 今度の会議でご挨拶及び発表された先生の方々は下記の通りです。
国家漢弁 趙国成 副主任
国家漢弁 試験処 邱 寧 処長
対外経済貿易大学 王 玲 書記長
北京語言大学教育測定研究所 謝小慶 所長
北京大学 対外中国語教育学院 李暁琪 院長
対外経済貿易大学出版社 劉 軍 社長
高等教育出版社国際支社 徐群森 社長
外研社中国語支社 彭冬林 社長


   ・ BCTに関する論文などを発表された方々:
大学名 先生 テーマ
北京大学 劉超英先生 2006年~2007年BCTについての総括
対外経済貿易大学 羅陳霞先生 対外経済貿易大学のBCTの普及
北京大学 鹿士義先生 BCTの試験問題の品質及びその分析
広西師範大学 王光和先生 BCTのカリキュラムについて
華文学院 邵桂珍先生 BCTの現状及びその試験業務について
四川大学 高思嘉先生 BCT試験業務の手順及びその注意事項
重慶大学 龍慶会先生 BCTの普及について
上海対外服務公司 易 源先生 ビジネス中国語の教育及びBCT展望
北京国際漢語学院 桂 帆先生 技能教育を重視する言語教育について
アモイ大学 陳 析先生 BCTカリキュラムと授業科目の結びつき
対外経済貿易大学 楊 宏先生 BCT試験の特色について
周晨萌先生 ビジネス中国語の教材についての評価
鄧如氷先生 ビジネス中国語の授業について
韓沛玲先生 ビジネス中国語教師の基準及びその養成の実務
趙文筠先生 BCT試験及びビジネス中国語作文の授業について


 会議の司会者と総括の発表者は対外経済貿易大学中国語言文学学院 董 瑾先生でした。

  • セリングビジョンは、昨年12月に日本では初めてBCTの開催を事務局として行いましたが、さらに今後、BCTの発展と普及のために、日本の企業や大学などの受験生という市場ニーズに即応して、よりよい受験のための教育方法、出版、試験態勢などを、全国の孔子学院と連携しつつ、進めていきたいと考えております。その意味でも、今回のBCT北京会議では最新のBCTに関する中国政府の施策の方向性が明らかになり、大学関係者の優れた研修成果も勉強することができ、関係の皆様とのコミュニケーションや交流ができ、有意義な会議でした。
国家漢弁 趙国成副主任のBCT会議でご挨拶(左からお2人目は司会される対外経済貿易大学中国語言文学学院 董 瑾先生)
国家漢弁 程先生を囲んで、対外経済貿易大学中国語言文学学院 董 瑾先生(左)と北京大学 劉超英先生(右)
対外経済貿易大学
会議直前の会議場での当社北京事務所:張晶磊所長
BCT会議の様子



以 上